持続可能な社会と美術教育

esdについても10年来研究中です。これも中学社会の先生の資格をとるほど、社会好きから来ています。でその第1弾。

第1項 持続可能な社会と美術教育
まず,市民教育によって構築をめざす持続可能な社会と美術教育との接点を明確にする。
 2007年の「環境教育指導資料『小学校編』」(以後,「新環境教育指導資料」と表記)において,「持続可能な社会の構築を目指して,よりよい環境の創造活動に主体的に参加し,環境への責任ある行動をとることができる態度を育成すること」と,今後の環境教育は,持続可能な社会の構築を目指して行うことが明記してある。そこで,環境教育のねらいと美術教育との接点,及び,環境教育の学習内容として造形活動や鑑賞活動を行う意義を考察することで,持続可能な社会と美術教育の接点を明らかにする。

1 環境教育のねらいと美術教育との接点
 環境教育と美術教育の接点を,新環境教育指導資料にある小学校における環境教育のねらい「①環境に対する豊かな感受性の育成,②環境に関する見方や考え方の育成,③環境に働きかける実践力の育成」の視点で整理する。
(1)「環境に対する豊かな感受性」と美術教育
 新学習指導要領における小学校図画工作科の目標には,表現及び鑑賞の活動において児童の感覚や感じ方などを一層重視するため「感性」という言葉が加わっている。また,中学校の目標にも前改訂から「感性」が入っている。
 この感性について,『新学習指導要領解説 図画工作編』では,「様々な対象や事象を心に感じ取る働きであると共に,知性と一体化して創造性を育む重要なものである」と創造性の育成に関わるものとして重視している。また,中学校でも「知性と一体化して人間性や創造性の根幹をなすものである」と,創造性に加え人間性の根幹をなすものとして「感性」を位置づけている。                       
一方,環境教育は「環境に対する豊かな感受性」の重視している。2003年の環境白書では,持続可能な社会を実現のために,まず,地域の資源を的確に把握することを重視している38)。そして,その資源を把握する方法として「地域を歩き,探検して,地域のあり様について五感を駆使してとらえる」ことを薦めている。
このように環境の印象を五感で感じとる「感受性」は,美術教育において「様々な対象・事象からよさや美しさなどの価値や心情などを感じ取る力」としている「感性」と通じるものがある。
よって,美術教育で,校庭等の土などを材料に,全身の感覚を使って行う造形活動を通して「感性」を高めることは,持続可能な社会を構築するために重視されている「感受性」を育むことに繋がると思われる。
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by kazukunfamily | 2011-03-02 21:04 | 博士をめざす方へ

子どもと環境とアート教育の関わりを生かした図画工作科教育の実践的研究


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