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論文書いてます。で、地域の持続可能性

博論で、地域の持続可能性を調べていたら、そら恐ろしいデータにであいました。
平成18年「国土形成計画策定のための集落の状況に関する現況把握調査」~最終報告~
です。
そこにあったものは・・・
過疎地域等の中でも条件の厳しい集落の実態
過疎地域等における62,273集落の約1割は世帯数10世帯未満の小規模集落である。集落のおかれている条件が厳しくなるほど小規模集落の割合は高くなっており、集落の条件ごとに世帯数10世帯未満の集落の割合を見ると、役場(本庁)までの距離が20km以上離れている集落では約15%、山間地の集落では約2割、地形的に末端にある集落ではさらに小規模集落が多く、世帯数10世帯未満の集落が約3割を占めている。
また、過疎地域等における集落では高齢者の割合も高くなっており、65歳以上の高齢者の割合が50%以上の集落が全体の1割以上を占めている。これも集落のおかれている条件が厳しくなるほど高齢者の割合が高くなっており、高齢者割合50%以上の集落の割合を見ると、役場(本庁)までの距離が20km以上離れている集落では約2割、山間地の集落では約25%、地形的に末端にある集落では約35%を占めている。
地形的に末端にある集落とそうでない集落との間で人口規模や高齢化の状況等に大きな開きが生じているが、地形的に末端にある集落は市町村の中でも周辺部に位置することが多く、同じ市町村内であっても中心部と周辺部での集落の状況の違いがうかがえる。
このように、山間地や地形的に末端にある集落は、他の集落よりも人口規模が小さく高齢者の割合も高く、人口減少や高齢化の影響も大きい。

また、集落機能低下についても・・

集落機能の状況についてみると、全体の約15%(8,859集落)では、機能が低下もしくは維持困難になっている。特に、小規模集落や高齢化の進んだ集落ではその傾向が顕著であり、集落規模が10世帯未満の集落では、約半数の集落が、機能低下もしくは維持困難と考えており、高齢者割合が50%以上の集落では、約4割の集落が、機能低下もしくは維持困難と考えている。また、役場(本庁)からの距離が20km以上の集落の約25%、山間地の集落の約3割、地形的に末端に位置する集落の約4割が、同様に機能低下もしくは維持困難と考えている。
ここでもまた、条件の厳しい集落ほど集落としての機能の維持が困難になっているが、特に小規模化や高齢化による要因が大きく影響していることがうかがえ、集落機能の維持のためには、担い手の確保が不可欠であると考えられる。

もっとも厳しいのが、消滅集落の内容

今後10年以内に消滅するおそれがあると予測される集落は423集落あり、いずれ消滅するおそれがあるとみられる集落とあわせると、全体の4.2%(2,643集落)で今後集落が消滅するおそれがあると予測されている。
消滅のおそれがある集落の大部分は、集落規模が小さく高齢化が進み、地形的にも末端にある集落となっている。また、地形的に末端にある集落では2割以上がいずれ消滅するおそれがあるとみられ、中心部から離れた地形的末端集落ほど危機的な状況におかれていることがうかがえる。
by kazukunfamily | 2008-11-18 00:33 | 博士をめざす方へ

子どもとアートとict教育の関わりを生かした図画工作科教育の実践的研究


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