カテゴリ:本の紹介( 41 )

自作の本「元気を作る造形教育の理論と実践」完成

本ができました。
あとがきより
「この「元気を創る造形教育の理論と実践(図画工作科編)」は、私が小学校教員在任中に取り組んだ教育・研究のほか、三浦先生はじめ保育現場及び小学校で活躍される皆様の教育現場に関する豊富で奥深い研究に基づいて制作されています。
 子どもを元気にする造形教育については1章にその意義や考え方、内容、指導、評価のあり方などについて、現場教員に役だつ具体的な指導法にはじまり、これから求められる造形教育の理論を軸に掲載しています。その文章は、現在、美術教育の実践を見直し、子どもも教師も造形活動を通して活力が「つくる喜び」が獲得できるような美術教育のあり方を探ると共に、今の教育現場に求められている「生きる力」を育む教育の方向性を検討する上で参考になると考えます。
 2章では,具体的な指導実践例を軸に構成しています。教員のみならず保護者にも、目前の子ども達すべてのたましいを輝かせ造形活動に挑み,教員が自信をもって授業づくりに臨めるために役立てていただければ幸いです。
 また、この本が,これから教員や保育者をめざすに方々にとって、その道をたどる,よい道しるべになることを願います。
 この本に執筆に際し資料提供や助言をいただ兵庫教育大学名誉教授の辻田嘉邦先生,また,出版の中心となって奔走していただいた・三浦義行先生・重田博志氏に厚く感謝いたします。」
注文は
トール出版(TEL 06-6170-5001 FAX 06-6170-6001)
または 10月からは函館校の生協でも販売しています。
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by kazukunfamily | 2015-09-01 11:23 | 本の紹介

美育文化,5月号,造形遊びの逆襲を読みましょう。

2012年5月号「造形遊びの逆襲」企画趣旨です。わたしも執筆していますが,この企画書の穴澤さんの想いが熱い。現場の先生,造形遊びにこんな想いを持っていますか?ぜひ読んでみて,そして,5月号は必読ですよ。(西野先生のお姿をみれて,よかったです)

 今日の「造形遊び」が「造形的遊び」といういささか遠慮がちな名称により学習指導要領に導入されたのは、昭和52(1977年、今から35年前のことだ。
 造形遊びの登場は、それまでの「絵画」「彫塑」「デザイン」「工作」というあくまでおとなの美術観によっていた教科の枠組みに、「子どもの自然発生的な造形活動」という視点を盛り込んだ。これは目的に基づいた造形表現という定式化された活動を、素材に対する興味関心や遊びの中から、たまたま始まってしまうような表現にまで拡張し、造形表現をより根源的なものに押し広げたと言える。
 その後、造形遊びは平成元(1989)年度に中学年に、平成10(1999)年度には高学年にまで順次拡大され、教科を貫く柱として位置づけられた。

 造形遊びの出自については幾つかの説がある。一つは、デザイン教育系の教育者たちがバウハウスの教育メソッドを参照したとするものであり、ここには造形遊びの表現性と教育的意義に注目する視線があった。他方、関西の具体美術協会の影響下にあった若手の教員らが60年代に始めた活動にその源流をみる見方もあり、ここでは主として活動の身体性が主眼となっていた。また、東京都図画工作研究会がドイツのワークショップに触発された実験授業を行ったことがきっかけになったという見解もある。ここでは「素材感」ということが中心課題であった。
 だが、これらのどれが造形遊びのルーツであるかという議論は本質的なことではない。重要なことは、70年代の多元文化論への関心が、「子どもの再発見」という理念を自覚させ、それが様々なコンテンポラリー・アートの方法と偶然にあるいは必然的に交響したということである。

 けれども、当初の導入から30年余を経た今日、造形遊びがこの教科の中核的な活動としてどっしりと位置づけられ、図工教育の一般的な授業形態として定着しているとは言い難い。むしろ、子ども中心主義の理想から後退している状況がある。
 なぜそうなってしまったのか、その背景には社会の大状況と教科の内部事情があった。
 教科の内部事情というのは、未だに従来の美術文化のジャンル意識を残存させている体質が根本にあることだ。このメンタリティからの現代美術への心理的反発が造形遊びに及んでいるきらいは多いにある。
 個別の問題としては、造形遊びがあたかも大量の造形素材を使用してイベント的な授業を展開する活動でもあるかのように誤解されたことや造形遊びが評価しにくいと思われたことなども定着を阻害した要因だろう。
 けれども、これらよりも大きなことは、直ちに結果を求める成果主義の風潮が、子ども中心の造形活動という理念を許容する度量を持ちえなかったことではないだろうか。

 今次の教育の中心課題とされている言語活動の充実や鑑賞教育や充実が、その深層に本来の意図を問われないままに子どものプリミティヴィズムとすれ違っているとすれば不幸なことだろう。
 現行の指導要領より導入された〔共通事項〕は、「表現」と「鑑賞」に架橋を渡すものであり、また小学校図画工作科と中学校美術科をなめらかに連携させる意図をもっている。しかし、これを安直に指導内容として理解しまったりすることは、この教科を「色と形とイメージの学習」というお堅い内容に塗り替えてしまいかねない。

 視覚世界は確かに拡張された。それゆえ、そのためのリテラシーの獲得などは重要な教育課題だ。けれども一方、素材に対する飢餓感、身体性や総合的な感覚についての関心・期待、あるいは、表現をすることに伴う場や時間に対する意識など「色と形とイメージの学習」に付随する重要なファクターはいくらもある。

 造形遊びに託された「子ども主体の授業」や「遊びの教育的意味」はまったく色褪せてはいない。むしろそれこそが希望であることを私たちは改め自覚するべきではないだろうか。
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by kazukunfamily | 2012-05-02 21:15 | 本の紹介

幼児の造形ニューヒット教材集

幼児の造形ニューヒット教材集(造形遊び編)がやっとできました。
8巻目をかいているので、みなさんぜひ手にしてよんでくださいね。
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本当は、2年前から準備していたのですが、
震災等があり、延期になっていました。
みなさんの手に届いてほんとうによかったと思います。
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by kazukunfamily | 2012-04-08 19:41 | 本の紹介

やっとキタ,ギルフォードの本

知能構造論のJ,P,ギルフォードがなかなか手に入らなかったというより,いいのがなかったので,
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原書の「Intelligence, Creativity and Their Educational Implications」を手に入れました。
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ま,この頁がねらいです。ぼつぼつ訳します。

ところで,インフルのため,教室が寂しくなっています。子ども達の体調の回復を祈っています。
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by kazukunfamily | 2012-03-05 21:14 | 本の紹介

図画工作指導法指導第2期,その2

図画工作指導法指導第2期のつづきです。

ミス・ショウの言葉の中に
「指導は先に立ってはいけない,しかし,描く子どもの側にいてやらねばならない。子どもは先生の鑑賞反応に依存しているのものだ。そして先生から発散する微妙な保護的霊感をうけているのである。そして,創作が中絶しないように守ってやるように教室の雰囲気をつくってやる。」と
デュモリンの言葉には
「踊り期は知彗のはじめであり,哲学の発端である」と。見たり聞いたりしてヒントをうることは創造のはじめになる。よき指導者の必要な例言である。
今日の学校教育では親も教師も早く大人の世界に引き上げようとしている。子どももこの激しい競争社会を感じ取って前進を急いでいるが,急いでよいものと悪いものがある。こおの心理の一つは文化的変態心理かもしれない。人間の成長発達を長い目でみる心理学の立場では,子ども時代はゆっくり子どもらしい生活をたのしせてやらなけらば完全なおとなにもなりきれないのではないか。美術的表現は技術の競争ではない。この年齢のことにとくに指導上の留意がほしい。


「美術的表現は技術の競争ではない」この言葉,こころにしみませんか。また,近年の競争原理の再導入に関しては,昭和37年に「親も教師も早く大人の世界に引き上げようとしている」と警告している言葉を再認識する必要があるのかもしれません。ゆとりでもなく,競争でもない,ギデンスの示す第3の道があると思うのですが,いかがでしょう。
*今日は昨日の薬の飲み過ぎで,胃がいたくて困っています。とてもおとなしくしていました。
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沖縄の夕日,海のそばでぼーっとする時間も必要と思います。
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by kazukunfamily | 2012-03-04 20:35 | 本の紹介

松原郁二の図画工作科指導法

古本屋でみつけた昭和三七年発行の松原郁二の図画工作科指導法。
そのすぱっと切るような,指導理論は,今からすると?の部分もありますが,まよいがなく。
指導にいきづまっているときは,役に立ちます。

今回は,指導の第一期(幼稚園から小学校一.二年生)です。
「このころはすべて自己中心的な活動をする時代で本能的に何かに駆り立てられているように無自覚的な表現をしているときである。言葉や文章によって発表することのできない,デリケートな感情表現ーこの無意識的な表現こそ大事であるーは造形的な形式によるより他に方法はない。
この時代の指導は,児童の心持ちを自由に解放してやればよいのであって,教師が教える内容はひとつもないと考えてよい。
この時代は出しっぱなしでよい。精神衛生的見地からみても,どしどし表現させればよいので,自己表現より自己発散である。小便のようにせいせいした気持ちになるし,からだのためになる。心の制限をうけると夢の中の小便のように不快がのこる。
鑑賞もいらない。というのは,その教育的意味がない時代である。
描けない児童は何かの干渉によって妨げられているのだから,その抵抗を取り去るのが教師の役目である。
教師は楽しい雰囲気をつることと,ほめてやることが唯一の指導である。」

これを読むと,自分の指導は・・,まだまだ道半ばと,思う次第です。
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by kazukunfamily | 2012-03-02 21:11 | 本の紹介

辻田嘉邦先生著作集ついに完成

辻田嘉邦先生著作集ついに完成しました。
この冊子は2月11日・12日の実践美術教育学会研究会in尼崎で手にいれることができます。
また,近く,学会のホームページからも入手方法がしめされるとおもいます。ぜひゲットしてください。
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その内容についてはの紹介

辻田嘉邦兵庫教育大名誉教授の美術教育における業績は、豊富な保育園から教員養成大学にわたる教育現場に関する豊富で奥深い実践研究に基づく実践的美術教育学の構築とそれに基づく図工・美術教育の教科書の制作、及び、表現を通して子どもの成長を願う教師への熱心な指導と啓蒙を現在に至るまでされ続けていることにあるといえよう。
「辻田嘉邦著作集」は、副題に「造形教育のポートフォリオ」とあるように、教員在任中に取り組まれた教育・研究のほか、数々の雑誌等に寄稿された母親むけの子育て相談等の文章も載せている。教員のみならず保護者にも、目前の子ども達すべてのたましいが輝かせるための助言として役立ててほしい。
 また、 美術教育については、その意義や考え方、内容、指導、評価のあり方などについて、大阪教育大学付属平野小学校教員時代の具体的な指導法にはじまり、大学教授時代の実践美術教育学の構造に至る豊富な著作から、教授本人に選んでいただいて掲載している。その文章は、現在、停滞している「造形遊び」等の実践を見直し、これからの造形教育のあり方を探ると共に、今の教育現場に求められている「生きる力」を育む教育の方向性を検討する上で参考になると考える。
 さらに、兵庫教育大学及び兵庫・鳴門・上越教育大学、岡山大学からなる兵庫教育大学連合教育大学院の創設、運営に関わられ実践教育学の構築に深く関わられていたその文献は、大学院等において実践的美術教育論を研究する者にとって、その推進の指針になると思われる。
 辻田名誉教授は、「難しいことは分かりやすく。易しいと思われることはより深く。」と学部、大学院のゼミ生に助言をくださっていた。その業績を著作集として、先生の著作を原文のまま網羅し刊行する。この著作が多くの美術教育に関わる方々によって、その実践・研究を深めるために活用されることを願う。
 この出版を快諾して下さり、編集の助言をいただいた先生に厚く感謝したい。
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by kazukunfamily | 2012-02-02 21:31 | 本の紹介

芸術の回復 今三喜

芸術の回復,今三喜先生の本を名誉教授の部屋から見つけました。
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時折,読んでは,うーん。と感にいる今日この頃。
で,何?と思われる方。この本は,本当にするどいのです。
出版は,昭和36年,なんと私の生まれた年。
今三喜先生は,当時大阪の中学校に勤務され,関西の芸術教育の牽引車のひとりだったのです。

で,その書き出しにひかれました。まずは当時の芸術界への一言。
「芸術界をふりかえると,分裂し人間としての姿を失いつつある現代人としての作家が,その無力さ故に,無思想,無方向になり,その当然の結果として発達しすぎた芸術意識にがんじがらめに縛られて混乱と焦りの中で身もだえしているといっていい状態でである。しかも,それらの作家によってつくられる作品は一般大衆と断絶の一途をたどり,作家もまた,孤立しつつある。芸術が大衆と無縁になればなるほど,それは無力化し,必然的にその働きは衰弱せさざるをえない。

この芸術界の混乱は美術教育界にも及び現場の教員を困惑させ,混乱させる結果となった。

何か,現代にも通じませんか。
明日は,先生がしてきする戦後美術教育の課題点です。(これもまた鋭い)
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by kazukunfamily | 2012-01-25 23:07 | 本の紹介

造形生活拡充の時代

山本鼎は、農民美術、自由画運動に大きな影響を及ぼしたようですが、その活動のため多くの借財をかかえかなり苦労したようです。
図画教育独自の使命が美の教養とされていたが、それは何も絵画美術だけではない、人間生活全面を拡充していくものの必要性が訴えられた。衣食住に関する問題についても創造者のたちばだけでなく、鑑賞の立場からの教育が考えられようとした。図案教育の鑑賞から、工芸・手工教育との関連で鑑賞が論じられた。(この点で鼎の運動の影響もあったのでしょう)
そうした意味から、教育的な図画教育を推進するために教科書が必要とされた。そこで、新定画帖につづく、国定教科書として「小学図画」が第2期教育的図画の教科書として登場した。
(この背景には、民間からの参考画帖が全国的に広く使用されていたこともある)
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そこへ、戦争の足音が・・・。
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by kazukunfamily | 2011-04-03 00:06 | 本の紹介

この本買いましょう。美術と知能と感性―認知論から美術教育への提言

いゃー待っていました。
もう即買いましたよ。
美術と知能と感性―認知論から美術教育への提言
アーサー・D. エフランド、Arthur D. Efland、 ふじえ みつる 訳(単行本 - 2011/1)
新品: ¥ 3,150
藤江先生の訳なんて、楽しみ楽しみ。
すこし、とっつきにくいかもしれませんが、今回の指導要領改訂ででてきた「感性」や「なぜ美術教育をするのか」を語る上で、最高のアイテムになりますね。
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えー、今日は15時間ぐらい論文の修正をしていました。まるでパズルですね。しかし、査読の先生のご助言はありがたやー。でした。

しかし、3月は本当にもえつきました。
ところで、事情があり、フォーフォーを手放すことに。
4月からは、A170で通勤です。
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by kazukunfamily | 2011-03-31 21:30 | 本の紹介

子どもと環境とアート教育の関わりを生かした図画工作科教育の実践的研究


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